多毛症

 
 多毛症は女性の体毛が異常に多い状態をさし、様々な原因によってもたらされます。多毛症の原因を調べ、それぞれの原因に適した治療を行えば、多くの方で症状を軽くすることができます。

 
多毛症の原因

1 体質的な多毛症 (特発性多毛症)

2 副腎の異常 (先天性副腎過形成(副腎酵素欠損症)、クッシング症候群、副腎腫瘍など)

3 卵巣の異常 (多嚢胞性卵巣、卵巣腫瘍など)

4 下垂体の異常 (プロラクチン過剰、成長ホルモン過剰)

5 薬剤の副作用によるもの (ステロイド、抗けいれん薬など)

 
実際はこれらのうち1の体質的な多毛症がほとんどです。

 

多毛症の検査

多毛症の原因を調べるために、ホルモンの検査を行うことがあります。特に、重症の場合や月経の異常を伴う場合には、上記の2, 3, 4の可能性が考えられますので、検査は必須です。(検査といっても採血し、血液中のホルモン量を調べるだけです) (健康保険が使えます)

 

多毛症の治療

多毛に対しては一般的に皮膚の除毛療法が行われますが、さらに飲み薬による薬物療法を追加すると効果が増大します(これには健康保険は使えません)。また、副腎、卵巣、あるいは下垂体の異常が認められた場合には、これらの臓器の異常自体に対する治療(健康保険が適用されます)が必要となります。なお、よくshavingにより多毛が増悪すると言われますが、決してそのようなことはありませんのでご安心ください。

 

  どのような原因による多毛症でも、気長にかつ適切に治療すれば多くの方で症状を軽くすることが可能です。多毛症でお悩みの方は内分泌内科の専門医にご相談ください。なお、専門の医療機関を受診された場合でも、発毛状況が正常範囲内であり、医療を受ける必要がないと判断される場合もありうることをご了承ください。
 

多毛症に理解のある大学病院
多毛症に理解のある医療機関を探すサイト (副腎酵素欠損症で探してください)

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