歩行による糖尿病の予防 (99年11月)

  米国医師会雑誌の99年10月20日号に、運動で糖尿病の発症が予防できるという論文が掲載されました。



  米国で70102人もの看護婦さん(40-65歳)を8年間追跡調査した研究です。8年間の内、対象者から1419人が糖尿病を発症しました。研究対象となった看護婦さん各人の運動は歩行のみから、ランニング、サイクリング、エアロビクス、競泳、テニスなど様々ですが、どのような運動でもたくさん運動するほど糖尿病の予防効果が大きかったとのことです。また、約50%の人は歩く以外に何も運動をしなかったとのことですが、それでも歩く速さや時間が十分であれば、その他のスポーツをするのと同じ程度の糖尿病予防効果があることがわかりました。もっともよく歩いた人達のグループでは糖尿病の発症は全く運動しない人達に比べ約半分にまで減らすことができました。また、この糖尿病予防効果は体重の低下だけでなく、その他の全身的な効果を介してもたらされることもわかりました。つまり、運動した結果必ずしも体重が減らなくても糖尿病になりにくくなるわけです。

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