糖尿病の運動療法  1998年1月

  米国糖尿病学会の機関紙の一つDiabetes Care 97年12月号に糖尿病の運動療法に関する指針が発表されました。それによると、35歳以上の患者さん、糖尿病になって10年以上経過した患者さん、その他の動脈硬化の危険因子(高血圧、高脂血症、喫煙、肥満など)を有する患者さん、四肢の動脈硬化が進行した患者さん、網膜症や腎障害を認める患者さん、および内臓の自律神経障害がある患者さんは、狭心症などの心臓病がある可能性を検査するため、運動療法開始前に運動負荷試験を行うことが望ましいとのことです。また、運動時には運動靴などをはき、水分補給を心がけること、それぞれ5-10分の準備運動および整理運動を行うこと、重量挙げなどのいきむような運動は避けることなどが注意点としてあげられています。また、下肢の神経障害のため足の知覚が鈍っている患者さんでは長時間の歩行やジョギングなど足を酷使する運動は望ましくなく、水泳やサイクリング、上半身の運動などが望ましいとされています。

  運動療法の実際に関しては当サイトの成人病(生活習慣病)教室-運動療法をご参照ください。


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