女性ホルモン補充療法の危険性 2002年7月

 

わが国では、最近、更年期障害や骨粗鬆症、動脈硬化の治療や予防目的で女性ホルモン補充療法を行う医療機関が増えてきているようです。しかし、欧米では、この治療法の副作用が明らかにされるにつれ、この治療法を選択する女性は減ってきています。2002年7月、米国国立衛生研究所は、エストロゲンとプロゲステロンを併用するホルモン補充療法はメリットよりデメリットが多いとして、進行中の臨床研究を中止し、対象者にホルモン服用を中止するよう指示しました。http://www.nih.gov/HRTindex.htm

今回の研究結果から、平均5.2年間の服用で、脳梗塞が41%増加、心筋梗塞が29%増加、エコノミークラス症候群などの静脈血栓症が2倍に増加、乳癌が26%増加、大腸癌が37%減少、骨折が24%減少することがわかりました。なお、この研究は、現在までに行われた女性ホルモン補充療法の効果を調べる研究のうちで、最も確かな研究と考えられています。

 

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